父の心臓とゼブラフィッシュ

又もや手術

主人公は『父』と「ゼブラフィッシュ」

7年前、心臓の血管が細くなり、幸いにもつまる寸前で見つかり、

ステントを入れる手術を済ませました。

その時、大きな異変にフォーカスしていたため、気になる箇所は、

他にも数ヶ所有りました。

しかし、手術は緊急を要する箇所1ヶ所のみでした。

私は知らなかったのですが、

心臓の血管は元々左右繋がっていてもおかしくない状態から、

成長するにつれて、2つの塊に別れていくって言うプロセス

ご存じでした?

私は始めて知りました。

なので、左右の心室から伸びる血管が心房で細くなり、

途切れたりすると、

片方の血管がどんどん延びて、消えかかったり、詰まりかけた血管を

繋げたり、するそうです🎵

で、心房部分の途切れた血管は隣の心房から伸びた血管との合流で

血流は保たれていました。

血流の自動再生を可能にするのは、お互いの記憶だそうです。

つまり、お母さんのお腹の中で、心臓は一つ、

その時の記憶が血管には残っていて、片方の危機に、

片方から助け舟的な働きとして、延びていく。

そもそも、なぜ人間の心臓は一つのはずなのに、形が大きく二つに、

分かれて、中も心室・心房に分かれているのかについては未だに解明されていないのです。

その血管が伸びて隣の心房に血管をつなげて血流不足をフォローする働き、

父の心臓では今回はその不思議な働きが期待できない、

映像を見せて頂くと、細くなりかけていたものが、更に細くなってきている。

急がないけれど、早い方が良い、

理由は『熱中症』を起こすリスクが高まる季節に突入するから、

と言う理由でした。💦

初めての手術の時から父は非常に健康な生活へのシフトチェンジを

しました。

それは、当時既に母が認知症の診断を受けていたからです。

自分に万が一のことがあると、「母」を守れないから…

この話の先は又、機会があれば書きます。

でも、今回、人間の心臓の原型(一つの塊が2つになり、

中が更に合計4つに分かれる)とも言える心臓の持ち主が

この魚です。

ゼブラフィッシュに人間の心臓の部屋の青写真が存在

Zebrafisch.jpgゼブラフィッシュです。Wikipediaより

心臓の4つのチャンバーの謎解き

受精卵から発達中、心臓は、肺への血流および身体の残りの部分を支える

4つのチャンバーを形成します。

これらの平行血液システムの配置は、哺乳動物の水生祖先からの進化に不可欠でしたが、

左右の心臓区画が分離されるプロセスはほとんど理解されていないままです。

以下elifeに上証された報告からの引用です。

研究によると、大人の心臓の形成は、

第1心臓場(FHF)および第2心臓場(SHF)と呼ばれる2組の前駆細胞から部分的に生じるこ

とが示されています。

FHF細胞は左心室の大部分を形成するが、SHFからの細胞は右心室の形成に関与する。

対照的に、左心房および右心房の両方に、両方の群の細胞が関与する。

これは、心室の心室および心房の左右両側が、異なる生物学的プロセスによって、肺を支持す

る側と、身体の残りの部分への血流を支える側とを区別するために開発されることを示唆し

た」 Max Planck Institute for Heart and Lung Researchの大学院生

この研究の主任著者であるAlmary Guerra博士が説明しています。

しかし、同じ細胞が心房の両側に関与していることを考えると、心房の左右の部分が互いにど

のように離れて発達しているかはまだ分かりません。

ゲラ博士らは、ゼブラフィッシュの研究が心臓発達の理解に大きく寄与しており、単一の心房

の両側の分子と細胞に違いがあるかどうかを調べるためにこの生物を用いました。

彼らはまず、アトリウムでどの遺伝子が最も活発で、pitx2cとmeis2bという2つの関心がある

かを調べました。

両方の遺伝子のヒトバージョンにおける突然変異は、外科的介入を必要とする重篤な状態であ

る心臓中隔の形成に欠陥を引き起こすことが知られている。

meis2bは心臓の左右に異なる量で存在し、pitx2cとmeis2bの両方が同じ場所で最も頻繁に見

つかった。さらなる解析により、meis2bはpitx2cの発現を制御し、心不全の潜在的治療に対す

る重要な洞察を明らかにした。

この遺伝子パターンの起源を解明するために、チームは時間の経過とともにゼブラフィッシュ

が発達するように心臓の異なる領域で遺伝子を研究しました。

彼らは、meis2bが発達の初期段階で心臓の左側を形成する細胞群において最も活性があり、

これが成人期まで維持されていることを発見した。

さらに、心房形成に関与するSHF前駆細胞は、meis2bが存在し、存在しない領域に存在し、

SHFが心房の両側に等しく寄与し、心房の非対称発達に関与しないことを確認した。

最後に、meis2bが正しい心房機能に必須であるかどうかを知るために、彼らはゼブラフィッ

シュの遺伝子を変異させ、その効果を研究した。

初期の開発では、心室との関係で心房の過増殖があったが、これは心臓細胞分裂の増加による

ものであった。

ゼブラフィッシュのECG検査では、突然変異がヒトの場合と同様に心臓の電気的活動に悪影響

を及ぼすことが明らかになりました。

マックス・プランク心臓・肺研究研究所のジュニア・グループ・リーダーである

Sven Reischauer博士は、「ゼブラフィッシュで心房区画化が起こったのは初めてのことだ」

と述べた。

「次のステップは、心房の非対称性を制御する特定の要素を特定し、このモデルを使用して、

心不全の理解と治療に非常に役立つ心臓発達のさらなる洞察を明らかにすることです。

以上

SFの世界的な発想が必要なDNAの世界

遺伝子に電気的あるいはなにがしかの変異が起って初めて、私たちの心臓の機能的な仕組みが

完成したと言う事になります。

実験で、意図的に変異を起そうと試みないと起らない事が起った、

水生動物から陸生への対応への変容

いつの時代にその科学的なアプローチが行われたのか?

普通に考えれば考えるほど、

18世紀のスコットランドの経済学者で「国富論」の著者である、

アダムスミスの言う「神の見えざる手」という言葉が、

人の進化論についても当てはまる、当てはめざるを得ないと感じます。

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